GENKI blog
2019年11/17から11/22まで、今回5回目となる「フード・エコ」の旅に参加。
環境先進都市として名高いシアトルとバンクーバーを視察しました。
主催:(株)日本フードエコロジーセンター
シアトル到着後すぐに、パイクプレイスマーケットを視察。
スターバックス1号店を訪れたり、アマゾンGOでレジ無しコンビニ体験も!
CITYSOIL FARM(汚水処理施設・農園)では、行政・企業・市民などの連携の取り組みを視察。
バンクーバーは、とてもきれいな都市でした。
ブリティッシュコロンビア大学のサステナビリティ研究所や2010年の冬季オリンピック会場のウィスラーの視察など盛りだくさんの旅で、それぞれの土地の美味しいものもいっぱいいただきました。
【元気ネットの感想】
毎日違うメニューを楽しめるツアー中の食事で、バンクーバーでの最初のランチは、資源の持続性にこだわった「オーシャンワイズ」のフィッシュ&チップス。思ったより淡白な魚でおいしく完食した。以前ロンドンで食べた時と魚が違うのではと思っていたら、タラではなく川魚の「北極イワナ」(サケの仲間アークティックチャー)だった。食後の責任者の解説で、バンクーバー水族館発祥と聞いて不思議に思っていたら、海洋環境の保全とグルメの両立のため、川の上流で採取された稚魚を天然養殖して提供する提案と聞いて納得。2016年には91%の人が水産資源に懸念を持っていて、現在700店の地元店舗で採用され、カナダ全土2000店以上が参加している。「オーシャンワイズ」は厳しい認証ではなく、「推奨する」という取り組みやすい形になっていることがとても良いと思えた。少し高くてもロゴのついたメニューを選ぶ市民も増えているそうで、さすが環境都市バンクーバーに住む市民の意識は高い。エディブルカナダでは、環境にやさしいメニューには、カエデのロゴ表示がついていた。魚介類以外にも限りある資源を維持するためにブリティッシュコロンビア州産70%、カナダ産20%、それ以外10%の食材を使用している。
日本でもMSC/ASC認証以外に、消費者に近いレストランが食材の持続性に関して取り組みやすいところから始めて欲しいと願い、帰国してすぐにTOKYO2020スポンサー企業のコラボレーションミーティングで紹介した。
廃棄物と農園、食品リサイクル、100マイルダイエット/オーシャンワイズでは連携協働の実践を、そしてCIRSと五輪会場の開発には多様性重視を体感したツアーだった。
元気ネット 鬼沢良子
今回、最も印象に残ったのは、BLUE PLANET RECYCLING社で見た食品リサイクルの現場だ。同社が提携している畜産農家の処理施設を見学した。間口が約10m、地上1mの作業場で、正面はオープンのため、作業の様子が良くわかった。台の上で担当者が未開封の紙パック等の容器入りの牛乳・ジュース類等を容器ごと次々と圧縮機に投入。一定量を投入すると、投入口を閉めてスイッチオン。すると、圧縮機のあちこちから牛乳やジュースが噴出、台の下に流れ落ちていく。台の下は見えなかったが、受けとめるタンクがあるらしい。圧縮機からは容器が一塊となって排出される。液体は、飼料に加工されるとのこと。半屋外での無造作な作業、担当者がぬかるんだ土の上を歩いた長靴で圧縮機の台の上に乗り、その台の上を流れていく液体を見た時は衝撃を受けた。残念ながら撮影禁止だったため写真でお見せすることはできないが、家畜のエサになるとは言え、これで良いのかという疑問が残った。
これまで日本でも海外でもリサイクル関連の様々な企業や施設を視察してきたが、知れば知るほど、日本も捨てたものではないという思いだ。食品リサイクルやプラスチックを含め容器包装のリサイクル、木造建築の技術など、日本の技術力の高さを改めて実感した。
「食」については、「量」に関して考えさせられた。今回も美味しい食事ばかりだったが、残念ながら食べきれないことがあった。量を選ぶことができれば、より美味しく、満足感があったかもしれない。食品ロス削減のためにも、小盛、大盛など選べる店が海外でも日本でも増えてほしい。
元気ネット 足立夏子
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フードエコ視察報告シアトル・バンクーバー 最終データ