Report on the Eco-consious Community Genki Grand Awards
市民による持続可能な社会づくりを応援するために2001年から2012年まで展開してきたのが「市民が創る環境のまち”元気大賞”」です。
全国各地から環境についての先進的な取り組みを募集して、それを評価・表彰するというこの取組は、優良事例を多くの人たちに知ってもらうきっかけとなりました。
「人・もの・心」の環をつなぎ、広い意味で「環境のまちづくり」をめざす実践的な取り組みや、環境に配慮した斬新かつ具体的な活動、製品開発等を対象として、環境活動で地域を活性化するロールモデルを表彰してきました。
2001年以来開催してまいりました「市民が創る環境のまち“元気大賞”」。12年間の入賞事例全86件のうち、アジア地域で活用できそうな31の取り組みをピックアップし、日本語と英語で一冊の冊子にしました。
入賞事例は
1.3Rを活かしたライフスタイルや環境保全型農業等、総合的な地域環境活動
2.環境ビジネスづくりで、地域活性化につなぐ視点
3.地域の歴史・文化へのさらなる敬意
4.環境学習を基本に、次世代を巻き込み伝える視点
の4つに大別し日本語と英語で掲載しております。
ご挨拶・目次はこちら(日本語)
Greetings and table of contents(English)
入手希望の方は、元気ネット事務局までご連絡ください。
2001年以来開催してまいりました「市民が創る環境のまち“元気大賞”」。12年間の入賞事例全86件を日本語と英語で紹介しています。
「eco japan cup 〜ライフスタイル部門〜」 連携
「市民が創る環境のまち”元気大賞”2012」
佐渡島加茂湖水系再生研究所(新潟県佐渡市)
佐渡島加茂湖水系再生研究所(通称:カモケン)は、トキの生息域となっている佐渡島・加茂湖の入り江「こごめのいり」の再生に取り組んでいる。加茂湖の湖岸はほとんどが鋼板矢板とコンクリートで護岸されてしまい、水循環の悪化や豊かなヨシ原の消滅による生物多様性の低下が問題となっていた。
カモケンは、株式会社ブリヂストンと早稲田大学との産学連携環境プロジェクトであるW-BRIDGEの支援を受け、地域が主体となって再生計画の立案、維持管理、自然資源の利活用ができるように、子どもたちを含む地域の人々とともに検討し、また、具体的な湖の再生活動への参加・協働を進めた。ヨシ原の整備工事では、地域住民、専門家、地元建設業者や行政との連携のもとに、「市民工事」を行った。その結果、こごめのいりでは、徐々にヨシ原が広がり、多くの人が集う豊かな水辺環境が実現しつつある。
「市民が創る環境のまち”元気大賞”2011」
次世代のためにがんばろ会(熊本県)
自然環境悪化の原因は大人であることを肝に銘じ、次世代の子ども達の自然・心の環境を改善・啓発・指導していく様々な活動を行っている住民有志の会。活動では、参加高校生・高専生・大学生にも企画運営や実行委員になってもらい世代間交流を図り、地域のリーダーとなれる人材の育成を行う。
一方で、官民学企業が連携する活動イベントでは、それぞれの環境保全の取り組みを紹介してもらうことで、子供たちの環境意識を高めている。
「市民が創る環境のまち”元気大賞”2010」
NPO法人 かみえちご山里ファン倶楽部(新潟県)
棚田を中心とした里山の暮らしが残る新潟県上越市の「中ノ俣集落」は平成29年頃までには消えてしまうこととがわかり、当倶楽部が誕生した。
そのプロジェクトとして棚田の一区画の提供と講師の年間10回程度の授業の「棚田学校」を開設した。参加者は棚田学校の参加日以外にも熱心に草刈りに通い、地域の方とのふれあいを求めて中ノ俣に通い、自分の作った安心なお米を手にする。そして祭りの参加、用水清掃、農道整備、草刈りなどの手伝いで集落内から「村の外に住んではいるけれどもよそ者ではない」と認識された
山村コミュニティと都市との交流を生み出した棚田学校に平成21年から「有縁の米」事業を展開中。都市の住民が棚田の米を高く買い取ることで棚田農業を支える。
「市民が創る環境のまち”元気大賞”2009」
NPO法人 WE21 ジャパン(神奈川県)
市民から寄付された衣類や雑貨を35の地域NPOと連携して、53のリユース・リサイクルショップ(WEショップ)で販売し、収益の一部をアジアの女性たちの自立支援に助成している。
年間500トン以上の衣類が寄せられるが、売れなかったものは故繊維業者を介して、再びリユース・リサイクルルートにのる。
もったいない」精神と地域循環をめざし、リメイク品づくりや、若手芸術家による古着を使った芸術品の創作につながっている。